50L6+5670W+PCM2704(VICS)

息子の夏休みは8月7日ごろから9月いっぱいである。
盆も過ぎ、9月も半ばを過ぎ、かなり長く家にいるように思うが、
いなくなるときっと寂しいだろう。


8月に入ったころからか、息子のために
アンプを作り始めた。それがようやく完成した。


塗装は着色ステイン+ラッカー。
これは将来ギター塗装でやってみたい手法なので試した。

安物のギターは塗膜が得られるウレタン、
上等はラッカー仕上げと決まっているらしい。

着色塗料との違いは、あたりまえかもしれないが、
そこそこクリアを吹いても(これは透明なので)塗膜が薄い感がある事。
木目が隠れずに出て、なかなか良い。
ただ、ニスに比べると、ラッカーは強度がなさそうな感じ。


50L6GTの頭とケースの穴の部分との隙間がない。
熱でケースが燃えないか心配だったが、
ケース側はそれほど熱くならない。


じつはちょっとハムが出るし、左チャンネルだけ
ジーっというノイズも出る。
ボリュームを絞ると出ないので、
DAC−トランス間の信号線がいけないのだろう。
まぁ、スピーカーから50?も離れれば全く聞こえないので良しとしよう。

それにしても
”ステレオ”アンプなんて久しぶり。


息子にUTAHのラジオ用フルレンジをやった時に、
アイツがつくりかけで放り投げてあるバッフルにそのSPを取り付けて
鳴らしてみた。


ちっちゃなアルニコ磁石を持つのこの4インチほどのスピーカー

・・・・・・・・・・
・・・・・やはりラジオ用である(-_-)


アンプの構成
DACVICS社のPCM2704を使ったキットを使用。
これはすでに廃番となっている。残念。

改造内容は”西川和久の不定期コラム”を参考にしている。
水晶発振子から発信器に、OPアンプは外してある。
電源の5Vは、PCからUSBケーブルを介してするのではなく、
アンプ側の安定化電源から供給する方法に変更。


この改造は私のメインシステムと同じ,


その出力は、普段なら、ステレオ→モノラル変換するため、
A-351などと組み合わせるが、
今回はステレオとするため、タムラ製で単三電池ほどの大きさの
10k-10kの入力トランスをそれぞれのチャンネルに設け
5670W―CR結合ー50L6GTとつなぐ。もちろん、50L6GT は3結。
出力トランスは、春日かどこかの
   最安品。


5670Wは、もうちょっとゲインのある球にした方が良かったかな。


ラジオ用のスピーカーに3結なんて野暮なのかもしれない。
どうせHiFi音は出ないのだから。


ドイツのフィールドコイルは別として。


普段、というか、今までこんな事、あまり気になった事はないのだが、
このラジオ用の安物の真空管50L6GTが入っていた箱が良い。

the oldest name in radio tube とある。



安物のトランスはもうひとつ使いにくい
50L6、35L6、25W6それに25W4などの整流管を含めて
中途半端な電圧を持つ真空管
$3〜$8くらいで仕入れたのが100本くらいはあると思う。


これに安物のトランスを組み合わせてチープなアンプを作るのも
楽しいと思い、


引越前までにトランス類もいろいろ仕入れた。
実際、安物の汎用電源トランスは補助トランスが必要に
なってしまい、うまくいかない。


電源トランス選択で一番スマートなのは春日で特注することだと、つくづく思う。



春日にB6S12WCDという汎用電源トランスがある。今2800円(税抜)するが、
5年ほど前にはおそらくもう少し安かったと思う。これをいくつか買った。


2次側が100-110V76mA(DC)にヒータ用のタップ6.3V1.2Aが付いている。


このヒータ電源1つというのがなかなかの曲者。


今回、50L6は直列にして直接100Vを供給した。
他は5670とDAC用に2つの6.3V(ACとDC)が必要となる。
仕方なく、ラジオ少年のヒータトランスを追加した。


ヒータトランスは現在廃版。1つ700円くらいだったので、
今回のアンプでは現在の価格でトランスに3500円ほと費やした事になる。


これなら、あと千円+α奮発し、
ノグチのPMC-35(4300円)PMC-45,55,95(4900円)を使う方が
圧倒的にスマートである。


そして、
千円ほどのアウトプットトランスは、200Vほどかかる端子がシャーシの外に出るので、
デザイン上、人に使ってもらうカタチにするのは難しい。


まぁ、そういったことを克服しながらアンプを作るのも
楽しみなのだが、


そういうわけで息子のアンプには木のカバーを付けた。